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メディカル佐久情報ネットとは?


【はじまり】

 2008年5月2日に、佐久総合病院の地域ケア科の医長の北澤さんが、佐久穂町に来られて講演されました。

その内容のすごさと、その熱意に感銘を受けました。

講演の題名は、

 「医療崩壊はここまで来ている -- 佐久地域も例外ではない --

配布された資料の前書きでは、

「最近の日本は医療崩壊という文字や言葉を毎日のように目や耳にするようになりました。その原因は決して一つではなく複数の要因が複雑に絡み合っています。医療費抑制、医師不足、看護師不足、マスコミの無責任な医療事故報道、医療者と住民の意識のギャップ等、挙げれば切りがありません。そこで、それぞれの要因の実態を理解し、その上でこの佐久地域の現状を考えたいと思います。」

とあり、

  • 医療費抑制、・医師不足、・看護師不足、・マスコミの無責任な医療事故報道、・医療従事者と住民の意識のギャップ
  • 佐久地域の小児科医療、・佐久地域の産科医療、・佐久地域の麻酔科医療、・南佐久郡・佐久市以外からの受信割合の増加、・地域の中の小海分院、・地域の医療提供体制の整備、・基幹(高度)医療センター、・地域医療センター

の現状と課題について、熱く語られました。

講演の最後は、(資料の最後にも記述されていますが、)

「何とか現状の医療崩壊を皆で食い止め、安心して暮せる地域であり続けられるように皆様のご協力をお願い致します。」

と訴えかけられました。

 このホームページは、私たち住民・患者の立場から、「みんなで明日の地域医療を創る」、「本当の明日の地域医療を創る」ために、何か少しでもお役に立てることはないかなー、と考えて立ち上げたものです。


【経過-1】

 医療そのものにはたずさわれない一住民として、何か少しでもお役にたてることはないか?

 そう考えたときに、思いついたのが、佐久総合病院に関連した講演会などの諸活動の主なものを、多くの方々にPRし、ただ記録し、それを多くの関係されている方々に見えるように残しておくことぐらいはできそうだ、いわば活動のネットサポーターのサイトをつくってみようということでした。

 でも、講演の内容・詳細そのものには講演者の著作権があり、公表すること、見える化することはネットサポーターには、できません。

 一方で、せっかく素晴らしい講演があっても、その場に出席されていない方々、例えば夜勤や地域に出かけておられる先生方・医療関係者には、見ること・講演現場体験をすることはできません。

 そこで、公開サイトでは、諸活動の概要を、佐久総合病院の関係者には、非公開サイトの中で個人的にカメラで撮影した情報などを記録しておくことととしました。いつか、関係者に少しでもお役にたてることを願いつつ・・・


【経過-2】

 上述のネットサポーター活動を続けて中で、佐久総合病院の再構築に関連した研究会にも参加させて頂くようになってまいりました。

 そして、2008年10月27日の研究会の場で、

  「佐久総合病院のたまもの:住民・患者の立場から、佐久総合病院の諸活動・体験流に感謝しつつ

というお話をさせて頂きました。お話のキーワードは、

 ・佐久総合病院の「総合」の意味のすごさ、・佐久総合病院の「諸活動・体験流」そのものに価値がある、・時代は、製品機能からサービスへ、そしてエクスペリエンス(体験)へ、・経験経済、活動に基づくデザインなどの視点からの再解釈、・活動のデザイン、QoE(Quality of Experience)の視点、・諸活動・体験流のデザインと、それらのマネジメントが今後のキー、

というものでした。


【経過-3】

 その後、八千穂村からはじまった全村健康管理活動の記録「健康な地域づくりに向けて:八千穂村全村健康管理の五十年」が作成されることになり、その最後の章「今後の課題と展望」の中に「『活動』と『内面』の再構築を」という拙文を書かせて頂きました。

 その中に、

「この地では、畑や小海線の電車の中でも、どこに行っても、何気ない会話の中に、佐久総合病院のことを耳にします。そして、病院祭では、その諸活動の幅広さ・深さに驚かされます。佐久総合病院の「総合」の意味は、当然としての『総合病院』であると共に、八千穂・南佐久地域の人々の諸活動、加えて心の中の『底流を流れる総合』であるような感じを受けます。皆さんが創られた環境、皆さんのソーシャルネットワークスの中で生活できる喜びを感じています。」

「2005年の市町村合併、2008年からの特定健康診査・特定保健指導(メタボ健診)などによって、地域活動や健康管理活動をとりまく環境・状況は、大きく変わってきているように感じます。自分たちの地域を良くしていきたいと思うとき、今、何が必要なのか? 私たちにできることは何なのか? どうもそのキーは、八千穂・佐久総合病院のこれまでの活動全体の中にあるように思われてなりません。活動全体から私たちが学び、受けついで、願わくば未来に、願わくば他の地域での活動にも役立つためには何をどのように進めていけばいいのか。あるローカルな場所、時代から発信された活動実践の知識を、他のローカルな場所、時代に伝播(インターローカリティ化)できるようにし、今後の活動実践の参考になるように、歴史ある佐久総合病院の諸活動が、・・・。新たな拡張的・発達サイクルに向けての、いくつかの提言」を書かせて頂きました。

 上述のように、「今後の課題と展望」で書かせて頂いたことを、どのように進めていくか? 

 そのことに、一住民としてどのように少しでもお役にたてるか? 試行錯誤しながら、現在の活動を進めています。


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【ご参考-1】


 以前に分担研究員として従事した『厚生労働省の健康科学総合研究事業:地域における新たな普及啓発方法の開発に関する研究』の概要イメージを、以下に示します。

 





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【ご参考-2】

 地域の農業に関して進めている、M-SAKUネットワークスの活動の例は、例えば、

佐久穂げんでる農業の試みとその展開活動: https://sites.google.com/a/msakunet.biz/130322_todai/

をご覧頂ければ幸いです。